2 DeFi(分散型金融)の概要(2)

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3-DeFiの主要分野解説

・レンディング(Lending)

DeFiの分散型レンディング市場は、Ethereum市場全体の中でも、2018年〜2019年で最もホットな領域です。主にスマートコントラクトを用いた融資がこれに当たります。
DeFiの分散型レンディングサービスは、既存のレンディングを補完・代替するオルタナティブな金融機会として非常に期待されています。前の記事で紹介したスルガ銀行の不適切融資などの問題は、ブロックチェーンで透明性を確保しているDeFiのレンディングとは無縁です。
さらには、サービス同士が相互に連結しやすいため、エコシステム全体で生み出せるネットワーク効果が大きいという特徴的な一面もあります。例えば、Bloqboardというアプリケーションは、上記の図にあるMaker、Dharma、Compoundといったそれぞれ別のサービスとして誕生したスマートコントラクトを、一つのアプリのなかに集約したインターフェイスとなっています。
投資家からすれば、多種多様なアプリケーションを一つのアプリ内で一元的に利用できることは非常に大きなメリットです。このような有機的な相互接続は、流動性の増加に繋がりやすく、かつFintechのアプリケーションや既存金融ではなかなか実現できない特徴です。
一般的なオフラインの銀行と比べると、場所や時間の制約がないことが大きく異なる点ですし、さらに言えば、通貨の流通を法定通貨圏の違いによって分断される事もありません。

・ST(セキュリティトークン)

STとは、Securities Tokenの略で、訳すと”証券トークン”となります。これは既存の証券法の枠組みに乗っ取った形で発行されるトークンのことです。最近注目されているSTO(Securities Token Offering)もこのカテゴリに入ります。 しかし、STOに関しては、既存の証券法に基づいた有価証券をトークン化しているだけであり、DeFiとは呼べないのではないか、という意見がより一般的です。
ですが将来的に、資金調達の際に行われる”証券化”という手法はDeFiエコシステム・既存金融システム両方に大きな影響を及ぼすと考えられます。具体的には、株式や債券、債権、不動産担保資産のトークン化などがその例です。
したがって番外編として、本シリーズにSTを組み込むことにしました。STO市場はここ数ヶ月で最も注目されているうちの一つです。STが普及すれば、暗号資産の流動性は増加し、DeFiエコシステムのネットワークが拡大する契機にもなると考えられます。

・デリバティブ(Derivatives)/予測市場/保険

世界で最も大きなシェアを誇る金融取引は、デリバティブだということをご存知でしょうか。その理由は単純で、デリバティブが意味する金融取引の種類が非常に多いからです。デリバティブは非常に広範な意味をもっており、具体的には、FX・先物取引・オプション取引、予測市場、保険など、様々な要素を含みます。
DeFiエコシステムにも、当然そのデリバティブを分散化させようとする動きがあり、多くの注目・投資が集まっています。スマートコントラクトの透明性とオープンな特性を活かして、今後10数年の間に、全く新しいデリバティブ市場が作られていくでしょう。

・その他のDeFIに該当する領域とプロジェクト

ここまでピックアップした5つの領域以外にも、DeFiエコシステムにはまだまだ重要なパーツが存在します。それが分散信用スコアリングやウォレット、決済などの領域です。
Bloomのような分散型の信用スコアリングは、現状DeFiのレンディンングサービスでは必須となってしまっている”担保”という課題を解決し、ユーザーの資産運用効率を高めてくれる可能性を持っています。
そしてBalanceなどのウォレットは、ウォレット内からDeFiのアプリケーションを直接的に利用可能にすることで、ユーザーの資産管理・運用ポイントを一元化し、UXを向上させることができています。
Request Networkのような決済ネットワークは、ビットコインのようなシンプルな送金しか行えない暗号通貨決済に、請求書の発行や評価システムなどの機能を追加することで、事業者が扱いやすい、分散型の決済インフラを作り出しています。

4-DeFiの未来

日本はキャッシュレス戦争の真っ只中であり、隣国の中国ではここ数年でアリババやテンセントが画期的なFintech産業を作り上げています。過去10年と、今後向こう数年はFintechの時代であり、そのおかげで沢山の人々が金融にアクセスする機会を手に入れ、資金調達も簡単になり、信用創造が活発化していくでしょう。
ですが、それらのシステムですら、中央集権的なシステムであることが原因となり、一部の人々にとってはアクセスできなかったり、不便なものであり続けるでしょう。DeFiはそのような金融エコシステムを補完・代替していくと予想されます。
ですが、DeFiにも課題はあります。それは主に技術的側面と法的側面の2つに分類されます。技術的には、ブロックチェーン自体のスケーラビリティやプライバシーの問題が挙げられます。法的側面では、世界のどの国も、暗号通貨市場に対する確固とした法的枠組みが整っていないというような現状があります。
今後は、そのような課題を克服しつつ、地道にユースケースを発掘する事で、市場拡大へと繋がるでしょう。

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